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〝ケアびーくる便り”

大和市で、車両と介助で外出の仕事をしている、NPO法人ワーカーズ・コレクティブ ケア・びーくるの日々のつぶやきブログです。             ホームページ:http://care-vehicle.org/ 

設立当時を振り返って

お出かけのお手伝いをしている時、

ご利用者さんから良くかけられる言葉があります。


「このお仕事をいつ頃からしているんですか?」と。

一瞬、言葉に詰まります。


「お仕事」。

ご利用者さんから見ると、私たちの活動はお仕事なんですね。

私達は、仕事というより、

地域のお互い様の助け合い活動だと考えて始めたのですが・・・・



この団体を立ち上げようと、準備を始めたのは1996年の秋でした。

約20年前です。


続きへ・・・・
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ケアびーくるは1998年5月の設立です。

まだ介護保険制度がなかった時代に、

「ワーカーズ想」さんが、地域で家事介護のサービスを始めて

すでに10年ほど経っていた頃です。


「ワーカーズ想」のご利用者さんが

車を使った通院やお出掛けに困っていると聞きました。



当時、高齢化社会は始まっていて、自力ではお出かけできない

移動に困難な方がこれから急激に増えるだろうと予想されました。


また、市内で障害者手帳をお持ちの方は約4,000人いらっしゃり、(市のデータから)

大和市が社会福祉協議会に委託して2台の福祉車両で、通院等の支援をしていました。

利用登録者は500人もおられて、予約がなかなか取れず、

利用は月1回が限度、用途は通院等に限定されていると知りました。

しかも、朝9時から夕方5時まで、土日祝日はダメ…。

それでは、さぞ不便だろうと容易に察しがつきました。

リフレッシュのための時間も、買物にも行けない。

毎週通院が必要になったらどうするのでしょうと。



ただし、当時、タクシー営業の許可がなく人を乗せて料金をいただくのは、

白タク行為として、違法ではないかという問題もありました。


情報を集めたところ、国は、福祉目的で実費程度でサービスを提供する場合は

取り締まりはしていないことが分かりました。


当時、地域のニーズに押されて全国で2,000団体くらいが活動していました。


私達のまちに、これまで無かった「移動サービス」が必要だ。

そう気づいた数人の市民が集まって、1997年5月、「呼びかけ人会」が発足しました。


11月、15人ほど集まったところで、設立準備会にして、

更に、地域に働きかけ、「ワーカーズ・コレクティブ ケアびーくる」の設立時には、

賛同する仲間が24人に増え、スタートを切りました。


総会当日の懐かしい写真を、少しご紹介します。


まず、初代代表だった菅野の開会のご挨拶。

設立総会3a



来賓の挨拶。 当時のワーカーズ想の代表の伊藤さんです。

設立総会2a


同じく来賓として、ワーカーズ・コレクティブ遊民 の代表三枝さん。

設立総会4a


懐かしいお顔が続きます。


そして、当時、副代表だった河崎さんから、活動方針などの提案。

設立総会5


議長は、現理事長の奥平です。

設立総会6a

全会一致で、会の設立が承認されました。

大勢のご来賓の皆様のお顔が今も目に浮かびます。



20年前、メンバーが設立資金を平等に持ち寄り、

マイカーのセダン7台のみでスタートしたケアびーくる。

今は、福祉車両4台、マイカー、15台で活動しています。


白タク行為という制度上の問題も、

小泉政権で誕生した構造改革特区に大和市がいち早く手を挙げてくれ、

ケアびーくるは全国で初めて道路運送法上の許可(いまは登録)を受けました。

2003年のことです。


ケアびーくるの活躍?などもあり、2008年には道路運送法が改正され、

非営利の移動サービスは自家用有償旅客運送として

制度に位置付けられました(法79条登録)。


いま全国の登録団体は安心して活動しています。



ということで、ケアびーくるの活動は、

お仕事(営利事業)として、毎日、定時出勤するのではなく、

自分の時間を融通し、できることを、協力し合ってしている活動です。


地域のみなさんと作り上げていく活動ですので、

今後とも暖かくお見守り頂ければと思います。
[ 2017/07/28 11:53 ] 組織 | TB(0) | CM(0)
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